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マラソン塾

Vol.9 練習メニュー ⑤ビルドアップ走

2017/06/16

 今回のテーマは「練習メニュー⑤ビルドアップ走」。「ポイント練習」の具体的な内容の1つで、上級者もそうですが、むしろ初級者~中級者に取り入れていただきたいものがビルドアップ走です。練習メニューの解説も残りわずか、最後までお付き合いいただければと思います。

1.「ビルドアップ走」とは
 「ビルドアップ走」は初めゆっくりしたペースで走り出し、徐々にペースを上げていくメニューです。最初はゆっくり走ることで怪我のリスクを抑えながら、走行距離を伸ばしてスタミナを養成し、身体が温まってきたらペースを上げてスピードの養成も狙えるため、時間がない方でも取り入れやすい万能型のメニューと言えます。


 やり方は大きく分けて「階段型」と「直線型」があります。「階段型」では例えば最初の3kmは5分/km、次の3kmは4分30秒/km、最後の2kmは4分00秒/kmと一定の区切りごとにタイムを上げます。他方、「直線型」では1kmあたり3秒ずつなど、切り替えのポイントが分からないような形で徐々に上げていきます。やり方は人それぞれですが、私は「直線型」の方が効果的と考えて取り入れています。

2.「ビルドアップ走」のポイント
 「ビルドアップ走」は後半にペース・心拍数を上げて走るため、「今日は頑張った」と爽快感をもって走り切ることができます。そのため、アレンジするポイントは走り出しの部分。


 あまり時間のない方などは、ビルドアップ走をジョギングの延長で捉えてもらえればと思います。ゆっくりジョギングとして走り出し、身体も温まって動いてきたら、徐々にペースを上げていきます。最初は6分/kmくらいだったペースを、徐々に5分30秒、5分00秒と上げていくため、ペースの上げ幅も大きくなります。

 逆にサブ3など具体的な目標をもって走る方は、ビルドアップ走をポイント練習の1つとして、しっかりウォーミングアップした後、タイム管理をしながら行うようにしましょう。ペース設定も、マラソンペースくらいで走り出し、徐々に上げて最後は5kmのレースペースくらいまで。サブ3なら、4分15秒/kmで走り出し、中盤は4分00秒/km前後、終盤は3分45秒くらいのイメージとなり、ペースの上げ幅は比較的小さくなります。

 ジョギングの延長の場合は問わないですが、ポイント練習としてしっかり行う場合、陸上競技場や河川敷、人通りの少ない公園の周回コースなどを利用し、GPSでなく定点でタイムを計りながら行うようにします。

3.すべての練習をビルドアップしていく 
 少しビルドアップ走の話からは外れますが、私の考え方として、練習は基本的に後半ペースを上げる「ビルドアップ」を意識しています。というのも、最後にペースを落として「できなかった」と終えるより、最後にペースを上げて「気持ちよくできた」と終えた方がモチベーションやランニングフォームの面で良い効果があると思うからです。


 仮に当初予定していたメニューをこなすことができない場合、ペースを落として距離をやりきるより、距離を短くしてもペースを維持して走り切ることを重視。ジョギングでも同じで、最初はゆっくりと走り出し、身体が温まって動いてきたら徐々にペースを上げるようにしています。インターバル走やペース走でも、基本的にはイーブンペースで、最後に少しだけ上げる、という意識で取り組むようにしてもらえればと思います。

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