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被保険者死亡時に支払われるお金 ~本来の相続財産とみなし相続財産~/辻 浩税理士

2026/04/07

●支払われるのは死亡保険金だけとは限らない

 被保険者の死亡時には死亡保険金だけでなくその契約の剰余金・前納保険料未経過分などもいっしょに支払われることがあります。また被保険者が第三分野保険にも加入していた場合は死亡直前の治療にかかる給付金なども支払われます。

●本来の相続財産とみなし相続財産

 上記それぞれの支払いが、本来の相続財産とみなし相続財産のいずれに該当するかは以下のとおりです。両者は税金計算や遺産分割の取扱いが異なりますので正しく把握することが必要です。

・死亡保険金 ・・・ みなし相続財産
・剰余金や前納保険料等 ・・・ みなし相続財産
・治療にかかる給付金等 ・・・ 本来の相続財産

●それぞれの根拠

・死亡保険金
相続税法第3条第1項第1号

 次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該各号に掲げる者が、当該各号に掲げる財産を相続又は遺贈により取得したものとみなす。・・・

一 被相続人の死亡により相続人その他の者が生命保険契約・・・の保険金・・・を取得した場合においては、当該保険金受取人・・・について、当該保険金・・・のうち被相続人が負担した保険料・・・の金額の当該契約に係る保険料で被相続人の死亡の時までに払い込まれたものの全額に対する割合に相当する部分

・剰余金や前納保険料等
相続税法基本通達3-8

 法第3条第1項第1号の規定により相続又は遺贈により取得したものとみなされる保険金には、保険契約に基づき分配を受ける剰余金、割戻しを受ける割戻金及び払戻しを受ける前納保険料の額で、当該保険契約に基づき保険金とともに当該保険契約に係る保険金受取人・・・が取得するものを含むものとする。

・被保険者にかかる入院給付金等
相続税法基本通達3-7

 保険金は、・・・死亡保険金・・・に限られ、被保険者の傷害・・・、疾病その他これらに類するもので死亡を伴わないものを保険事故として支払われる保険金・・・又は給付金は、当該被保険者の死亡後に支払われたものであっても、これに含まれないのであるから留意する。
 (注) 被保険者の傷害、疾病その他これらに類するもので死亡を伴わないものを保険事故として被保険者に支払われる保険金又は給付金が、当該被保険者の死亡後に支払われた場合には、当該被保険者たる被相続人の本来の相続財産になるのであるから留意する。

解説/辻 浩 税理士

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