Vol.3 ランニングフォーム
2017/04/14
今回のテーマは「ランニングフォーム」についてです。
皆さんはランニングについて「フォームがきれいだから速い」、「フォームが悪いから怪我をする、マラソンで失速する」と考えていませんか?
ランニングフォームは個人の体型や体格、生活環境などによってその人に合った形になっていくものであり、ランニングフォームに正解といったものはないと思います。ケニア人や日本人のトップ選手でもフォームは人それぞれであり、とても同じフォームとはいえません。
しかしその中でも、エネルギーロスの少ない、スピードの出る効率的な良いフォームがあるのは事実です。そこで以下では、良いフォームのためのポイントをご紹介していきます。
1.上半身を上手に使っていること(背筋が伸びている、腕振りがスムーズ)
ランニングというと足を使うスポーツと思われますが、実は上半身の使い方が走りに大きく影響します。上半身がスムーズに動くことで足が自然に出るようになり、足の筋肉を使って頑張らなくても力みなくスムーズに進むようになります。
しかし今はPCを使ったデスクワークの割合が多くなり、自然と猫背になりがちです。普段から姿勢を意識するとともに、折を見て肩や背中、肩甲骨周りの固いところをマッサージ・ストレッチするようにして、身体のメンテナンスを意識しましょう。私の場合は、ストレッチポールやケアポールと呼ばれるアイテムを利用し、朝・練習前・夜と1日3回はほぐすように心掛けています。
腕振りについては、力まずにリズミカルに振りましょう。「腕を振る」というよりも肩甲骨が動くように「ひじを引く」というイメージがいいと思います。
2.足の着地時に膝を少し曲げて衝撃をやわらげる(足音が小さくなるように意識)
着地については、ケニア人選手のようにつま先接地がいいと言われることがありますが、あまり気にする必要は無いと思います。昔から裸足で走り回り、つま先接地を行ってきたのが彼らであり、それを急に真似ても故障などに繋がるだけであり、日本人が真似するものではないと思います。
大事なことは、極力、着地の衝撃を和らげるように意識すること。そうすることで怪我の予防にも、スピードを上げることにも繋がります。実はこの意識をすることは、腹筋といった体幹を使うことにも繋がります。足の着地衝撃を和らげること=体幹を使って走ること、と考えても大きく間違ってはないと思います。
以上、簡単ではありますが、大きく2点のポイントをお伝えしました。その他、左右のバランスが取れていること、少し前傾気味の意識で走ること、なども意識してほしいと思います。
そしてフォームを良くする意味で大事なことは、ゆっくりジョギングするだけでなく、スピードを上げて走る習慣をつけることです。速く走るときは自然とダイナミックな走りとなり、フォームはジョギングの時より良いものに変わっているものです。1kmを1本、または100mを3本など、距離は短くてもいいので、スピードを出すことでフォームの改善を意識してみるといいと思います。