トラブルは現場で起きている!

専門学校の創業家一族、内紛で所得隠しが明るみに

2026/02/19

 専門学校を運営する学校法人などは、創業家一族によって私物化され、それが税務上の所得隠しにつながりやすい面があるといえます。学校教育法で第一条に掲げられている幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学などのいわゆる一条校と異なり、規制の緩い専門学校と呼ばれる専修学校や各種学校の中にはその時々のさまざまなブームに乗って集まってくる生徒たちから多額の授業料を徴収し、莫大な富を蓄積して、創業家一族がそれをほしいままに私物化している実態が見え隠れしている例に枚挙のいとまがありません。

 東京工学院専門学校、東京エアトラベル・ホテル専門学校、東京工学院日本語学校などを運営する学校法人田中育英会では、200億円を超える純資産を有し、その莫大な資産運用のために100%子会社「トーコー・イーアンドアイ」を作っていましたが、トーコーはさらにそれを創業家一族の別の会社に再委託しているとして毎年約9千万円を支払っていました。東京国税局は、この再委託に実態がなく架空だとして、トーコーから2024年5月末までの7年間に支払われた6億4千万円は経費と認められず、創業家一族への役員報酬に当たるとして、法人税を徴収したうえで、役員報酬に係る約1億5千万円の源泉所得税の徴収漏れを指摘しました。

 また、田中育英会がハワイ研修所としてワイキキビーチのそばに所有するリゾートマンションが実際にはホテルとして貸し出されており、学校法人の収益事業に当たるとして、約5千万円の所得隠しを指摘され約2千万円の法人税を追徴されました。さらに、学校法人が所有する米国の高級住宅街にある別の住宅についても、ここには創業家一族が住んでいることから、家賃分が役員報酬の現物支給に当たると認定されました。

 田中育英会では創業家一族の姉妹で対立し、理事長の解任決議をめぐる訴訟を繰り返すなど、内紛が続いており、関係者の告発によりこのような不正の実態が明るみに出てしまう結果となった模様です。

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