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相続・事業承継Vital Point of Tax

民事信託の事例 「生前贈与による自社株承継」

2021/06/01

 将来の後継者は決めていますが、後継者は若年のため、まだ経営は自分で行いたいと思っています。一方で会社の業績は順調であることから、今後株価が上昇してからの後継者への自社株承継では税負担が大きくなることも懸念しています。

【課題】
 単純な株式の売買や贈与では自社株の議決権も後継者に渡ってしまうため、経営権が移行することになってしまいます。

【解決】
 自らを委託者兼受託者とする民事信託(自己信託)を設定し、受益権は後継者に保有させます。議決権は自分が行使しつつ、配当は後継者に信託配当の形で渡すことができます。自分に相続が発生したら、信託終了として株式が後継者に渡るようにしておけば、経営の空白を回避することもできます。(信託設定時点で贈与税が発生することには留意が必要になります)

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