仙台市 滞納整理にAI活用 滞納者情報を可視化して分析
2019/07/12
先代市は、AI(人工知能)技術を活用し、これまで得られなかった滞納者の納付傾向などの新たな規則性を発見して業務に適用するなど、滞納整理における業務の効率化を図る。
仙台市では、催告書の発送や電話による催告を通した滞納整理業務を実施しているが、滞納者への接触手段や催告を行うタイミングの判断については担当職員の経験による部分が大きく、これらの判断を客観的な指針などで行うことが困難だった。
そうした課題の解決に向け、AIを活用したデータ分析により、納税者の納付傾向や滞納者の規則性を把握できるように可視化し、分析を行う。その結果を踏まえ、AIを活用して予測リストを作成し、予測に基づいて実施した滞納整理業務の効果を測定する。
また、BI(ビジネス・インテリジェンス)ツールも導入する。BIツールとは、蓄積された大量のデータを分析し、迅速な意思決定を支援するもの。BIツールを活用した見える化を合わせて実施することで、効率的な滞納整理業務の進行管理の実現を目指す。
これにより催告漏れの早期把握や担当職員ごとの業務の偏りなどを補正し、業務全体の効率化を図っていく構えだ。すでに、委託事業者の募集が行われ、7月末に選定。今年9月には業務委託契約を締結する予定。
国税庁では、AIなどを活用して納税者の利便性の向上のほか、課税や徴収の効率化・高度化などを目指しているが、仙台市のように全国の自治体でも滞納整理などにAIを活用する動きが出てきそうだ。