日税グループは、税理士先生の情報収集をお手伝いします。日税ジャーナルオンライン

MENU

税務ニュースTaxation Business News

財務省「インボイス制度の負担軽減措置(案)のよくある質問とその回答」を公表

2023/02/06

 財務省はこのほど、「インボイス制度の負担軽減措置(案)のよくある質問とその回答」を公表した。

 「小規模事業者に係る税額控除に関する経過措置(2割特例)」、「一定規模以下の事業者に対する事務負担の軽減措置(少額特例)」、「少額な返還インボイスの交付義務免除」、「登録制度の見直しと手続の柔軟化」について21問のFAQが掲載されている。

 例えば、「2割特例の適用を受けるためには、どのような手続きが必要ですか」との質問については、「2割特例の適用に当たっては、簡易課税制度のような事前の届出は必要なく、消費税の確定申告書に2割特例の適用を受ける旨を付記することで適用を受けることができます」としている。

 また、「免税事業者である個人事業者です。令和4年12月に課税事業者選択届出書と登録申請書を提出し、令和5年1月から課税事業者になり、10月から登録を受けることとなりました。この場合、2割特例は適用できないのですか」という質問には、「課税事業者選択届出書を提出していることにより、インボイス制度の施行前(令和5年10月1日前)から課税事業者となる令和5年10月1日の属する課税期間、つまり、インボイス制度の施行前の期間を含む申告については、2割特例の適用を受けられないこととなります。そのため、ご質問の場合には、令和5年分の申告について、2割特例の適用を受けることはできません。※ 令和6年分の申告については、基準期間における課税売上高が1千万円を超える等の事情がない場合に適用することができます」と解説。

 ただし、「こうした場合でも令和5年分の申告について2割特例の適用を受けるかどうかを検討できるように、その課税期間中(この例では、法案の施行予定日である同年4月1日から12月31日まで)に、課税事業者選択不適用届出書を提出することで、その課税期間(令和5年分)から課税事業者選択届出書の効力を失効できることとされます。本手続を行うことにより、令和5年1月~9月分の納税義務が改めて免除され、インボイス発行事業者として登録を受けた令和5年10月1日から12月31日までの期間について納税義務が生じることとなり、その期間について2割特例を適用することが可能となります」としている。

 そのほか、「免税事業者ですが、登録申請書とともに簡易課税制度選択届出書も提出しました。この場合、2割特例は適用できないのですか」との問いには、「2割特例は、本則課税と簡易課税のいずれを選択している場合でも、適用が可能です。そのため、簡易課税制度の適用を受けるための届出書を提出していたとしても、申告の際に2割特例を選択することは可能です(簡易課税制度選択届出書を取り下げる必要はありません)」と解説している。

 「インボイス制度の負担軽減措置(案)のよくある質問とその回答」はこちら

PAGE TOP