3年分確定申告 所得金額・申告納税額ともに増加
2022/06/30
国税庁はこのほど、「令和3年分所得税等、消費税及び贈与税の確定申告状況等について」を公表した。新型コロナウイルス感染症の影響で申告等が困難な人を対象に、簡易な方法により申告・納付期限を延⻑できるようにしたことに伴い、令和4年4月末までに提出された申告書の情報となる。
それによると、令和3年分の所得税等の確定申告書を提出した人は2285万5千人(前年比1.6%増)。このうち申告納税額がある人は656万8千人(同0.1%減)、その所得金額は46兆2398億円(同8.7%増)、申告納税額は3兆7915億円(同19.8%増)となっており、令和2年分と比較して所得金額および申告納税額が増加している。
確定申告書を提出した人のうち、土地等の譲渡所得(総合譲渡を含む)の申告者は55万6千人(同10.2%増)だった。そのうち所得金額がある人は36万6千人(同9.5%増)で、その所得金額は4兆8515億円(同15.1%増)となり、前年分からいずれも増加した。一方、株式等の譲渡所得の申告者は111万9千人(同0.6%減)。そのうち所得金額がある人は62万1千人(同30.0%増)、所得金額は4兆5639億円(同30.2%増)で、前年分と比較して所得金額がある人と所得金額が大きく増加した。
個人事業者の消費税の申告件数は113万5千件(同1.0%増)で、平成24年分からほぼ横ばいで推移している。申告納税額は6315億円(同1.3%増)だった。
贈与税の申告書の提出者は53万2千人(同9.5%増)で、申告納税額がある人は38万9千人(同9.7%増)、申告納税額は3327億円(同20.0%増)となった。贈与税の課税方法として、暦年課税を適用した人は48万8千人(同9.4%増)、申告納税額は2840億円(同30.5%増)。相続時精算課税を適用した人は4万4千人(同10.8%増)、申告納税額は487億円(同18.2%減)となっている。