企業版ふるさと納税の人材派遣型を創設 自治体に通知
2020/10/29
総務省は、企業版ふるさと納税(人材派遣型)を創設し、2020年10月13日に全国の自治体に通知を発出した。同日の閣議後会見で、武田良太総務相が明らかにした。
これは、企業版ふるさと納税の仕組みを活用して、専門的知識やノウハウを有する人材を、寄附を行う企業から地方公共団体等へ派遣することを通じて、地方創生のより一層の充実・強化を図るもの。
企業版ふるさと納税(人材派遣型)では、企業から企業版ふるさと納税に係る寄附があった年度に、当該企業の人材が、寄附活用事業に従事する地方公共団体の職員として任用される場合のほか、地域活性化事業を行う団体等であって、寄附活用事業に関与するものにおいて採用される場合が対象となる。
地方公共団体のメリットとしては、①専門的知識・ノウハウを有する人材が、寄附活用事業・プロジェクトに従事することで、地方創生の取組をより一層充実・強化することができる②実質的に人件費を負担することなく、人材を受け入れることができる③関係人口の創出・拡大も期待できる――などがある。
一方、企業のメリットとしては、①派遣した人材の人件費相当額を含む事業費への寄附により、当該経費の最大約9割に相当する税の軽減を受けることができる②寄附による金銭的な支援のみならず、事業の企画・実施に派遣人材が参画し、企業のノウハウの活用による地域貢献がしやすくなる③人材育成の機会として活用することができる――などが挙げられる。