国税庁 「税務行政のデジタル・トランスフォーメーション—税務行政の将来像2023」を公表
2023/07/05
国税庁はこのほど、「税務行政のデジタル・トランスフォーメーション-税務行政の将来像 2023」を公表した。
近年、税を含むあらゆる分野でデジタルの活用が急速に広まっている中、国税当局としても事務処理コストの削減や効率化、得られたデータの活用などを通じて、さらなる課税・徴収事務の効率化・高度化を進められるものと考えており、税務行政のデジタル・トランスフォーメーション(DX)をさらに前に進めていくため、令和3年6月に公表した「税務行政のデジタル・トランスフォーメーション-税務行政の将来像2.0-」をこのほど改定した。
今後は、従前の「納税者の利便性の向上」と「課税・徴収事務の効率化・高度化等」に、新たに「事業者のデジタル化促進」を加えた3つの柱に基づいて、施策を進めていく構えだ。
1.納税者の利便性の向上
普段は税になじみのない者でも、日常使い慣れたデジタルツール(スマートフォン、タブレット、パソコンなど)から簡単・便利に手続を行うことができる環境構築を目指すなど、これまで以上に“納税者目線”を大切に、各種施策を講じていく。
2.課税・徴収事務の効率化・高度化等
業務に当たってデータを積極的に活用する。地方公共団体等、他の機関への照会等もデジタル化を進める。
3.事業者のデジタル化促進
事業者の業務のデジタル化を促す施策も実施する。これによって、経済取引のデジタル化につながることで、事業者が日頃行う事務処理の一貫したデジタル処理を可能とし、生産性の向上等を図る。
なお、今後、取組を進めていく中では、特にデータの分析の場面などにおいて納税情報を含む守秘性の高いデータを取り扱うことから、納税者情報の取扱いや情報セキュリティの確保には万全を期していく構えだ。
また、電話相談等のデジタル手続を補完するツールについても、使い勝手の改善を図ることなどを通じて、デジタルに不慣れな者を含めたあらゆる納税者に対して、効率的で使い勝手の良いサービスを提供することを目指していく。
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