番外編 駅伝観戦①高校駅伝
2017/12/22
年の瀬となり、自分自身のレースは終わり、あとは仕事や年越しの準備、あるいは忘年会?に専念する方が多いかと思います。しかしこれからは、『陸上競技』をしている人にとっては一年の集大成の時期。全国高校駅伝、全日本実業団駅伝、箱根駅伝と大きな大会が続いていきます。
そこで今日のテーマは『駅伝観戦①高校駅伝』。今回より3回にわたり、各駅伝大会の概要とみどころをお伝えしますので、テレビ観戦の参考にして、またご自身のランニングに活かしてほしいと思います。
<高校駅伝の概要と注目ポイント>
全国高校駅伝は毎年12月の4週目に京都で行われ、今年は12月24日に開催。男子は7区間42.195km、女子は5区間21.0975kmの距離で行われます。本メールでは基本的に男子についてお伝えさせていただきます。
注目すべきは1区です。『華の1区』と呼ばれ、男子は10km(女子は6km)と最長区間であると同時に、レースの流れを決める区間になります。実質的に『高校No.1決定戦』ともいえる1区、留学生も起用できず日本人だけの勝負となりますので、タイムだけでなく駆け引きも含めて観戦してほしいと思います。
男子の場合は2区3kmを挟み、3区8.1075kmまでが前半で、3区は多くの留学生が起用されます。3区まででレースの流れが決まるため、留学生を擁するチームはここでどれだけリードできるか、日本人だけで上位を狙うチームはどの位置でタスキを繋げるのか、がテーマになります。
4区8.0875kmはやや下りの区間で、3番目に長い区間。この4区までで大勢が決することが多く、昨年は倉敷vs佐久長聖の優勝争いのなか、倉敷が4区で快走して勝負を決めました。
以降、5区3km、6区5km、7区5kmと続きます。5・6区は各チームの『層の厚さ』が問われる区間、アンカーは勝負強い選手が置かれる区間といえるでしょう。
<注目チーム>
さて、ここで優勝を狙う注目チームのご紹介です。まずは予選会のタイム上位6校。
長野:佐久長聖【2:05:48】
岡山:倉敷 【2:05:59】
大分:大分東明【2:06:13】
広島:世羅 【2:06:22】
宮城:仙台育英【2:06:28】
兵庫:須磨学園【2:06:49】
注目はやはり昨年優勝争いをした倉敷と佐久長聖です。ともに予選会で2時間5分台のタイムを出し、今年も両校が中心になりそうです。倉敷も含め、2位~5位の4校は、全て留学生を擁するチーム。3区で留学生が走るため、華の1区を乗り切れば確実に上位争いをするでしょう。須磨学園も激戦地区の兵庫県を突破したチームであり、表彰台を伺うのではないかと思われます。
そして1校、追加すれば福島県の学法石川【2:07:17】。インターハイの1500mで留学生を抑えて優勝した選手を擁し、登録メンバーの平均タイムもトップクラスです。
予選会のタイムはあくまで参考であり、気象コンディションやコースも大会ごとに異なります。そして何より、上位チームは全国大会に合わせてタイムを縮めてきます。昨年の優勝タイムは2時間02分台。マラソンの世界記録を上回る戦いに、ぜひご注目いただければと思います。