あれから8年、まだ終わっていなかった『漢検事件』 | 日税ジャーナルオンライン

日税グループは、税理士先生の情報収集をお手伝いします。日税ジャーナルオンライン

MENU

トラブルは現場で起きている!

あれから8年、まだ終わっていなかった『漢検事件』

2017/02/02

 今年の1月13日の朝刊に小さく「漢検背任巡り元理事長ら24億円の賠償命令」の記事が出ていた。その記事は、あの日本中を騒がせた漢検事件がまだ終わっていなかったことをあらためて印象付けるものであった。

 財団法人日本漢字能力検定協会の大久保昇理事長と大久保浩副理事長の父子が、親族企業に不必要な業務委託費を支払い、協会に損害を与える一方、利益を得ていたとして、背任容疑で京都地検に逮捕されたのは平成21年5月のことである。

 あれからすでに8年近くが経っているが、公益法人を巡る事件としては、その乱脈ぶりや取引金額の大きさで忘れることのできない事件だといえる。逮捕された大久保父子は、漢検から引き出した金でレーシングチームのスポンサーになったり、豪壮な別宅や墓地を購入していたことなどが明らかにされている。

 刑事事件の背任罪の方は、平成26年12月に最高裁で懲役2年6カ月の刑が確定し、2人は既に収監されて片が付いていたのだが、民事事件の方がまだ続いていて、今回の判決となったものである。

 振り返ると、漢検事件がテレビなどでも連日取り上げられ大きな話題となっていた平成21年5月ごろといえば、公益法人改革がスタートして大きな盛り上がりを見せていた時期である。

 平成20年12月1日にスタートした新公益法人制度に合わせて、それまでの社団法人、財団法人は平成25年11月30日までの5年間の期限付きで大きな改革を迫られていた。すべての法人が、公益認定の基準を満たして公益社団法人か公益財団法人になるか、それとも公益法人であることをやめて一般社団法人か一般財団法人になるかの岐路に立たされていた。あるいは、いっそのこと解散するか・・・。

 漢字能力検定協会もまさしくその渦中にあったわけだが、大久保父子を追放して新体制となり、平成25年4月からは認定を受けて公益財団法人となっている。その後、事件のせいで、受験者が減り、赤字になったともいわれる漢検だけに、今回の24億円の賠償金が入ることになれば大きいだろう。

PAGE TOP