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トラブルは現場で起きている!

医学部人気の裏で巨額の申告漏れ

2018/09/14

 空前の医学部ブームだそうです。18歳人口は減少して、医学部の募集人数は20%も増えたと聞けば、受験は楽になっているはずですが、どうしてどうして医学部の競争倍率はむしろ大きく上がっているのです。学費の高い私大医学部にも、全国から受験生が殺到して偏差値は10以上あがりました。その背景にあるのは、なんといっても医師という職業に対する人気です。仕事としてのやりがい、安定した収入、尊敬され、感謝される立場、そして定年がなくいつまでも続けられる仕事。

 少子化によって、サラリーマン家庭の子弟でも医学部に進むケースが多く見られるようになったといわれています。わが子を、孫を、医師にするために出費を惜しまない一般家庭が増えているのです。

 また、医学部に進む女子の割合が高くなっているのですが、昔と違って浪人してでも医学部に進学するという女子受験生が増えてきたことも、女子の割合を押し上げている原因だといわれています。

 東京医科大学で起きた文部科学省局長の汚職による不正入学の問題から、波及して、女子受験生に対する差別的な取り扱いがあったことが明らかになりましたが、事件の背景にはこうした構造的な問題があったのです。

 医学部の系譜でいうと、東京医科大学は、戦後に医科大学に昇格した私立の旧制医学専門学校です。戦前から私立大学だったのは、慶應義塾大学、東京慈恵会医科大学、日本医科大学の3大学で、これらは「私立御三家」として知られています。

 御三家の一つの学校法人日本医科大学では、2018年2月10日の新聞報道によると、2017年3月期までの7年間で約6億6千万円の申告漏れを東京国税局から指摘されたことがわかりました。このうち約2千万円は、附属病院の医師の派遣先からの謝礼や紹介料を学校法人の口座ではなく、派遣された医師が所属する医局の口座に入れていたために、収益事業の申告から漏れていたものだとのことです。

 それで、「申告漏れの大半は、学校法人などの非課税制度をめぐるもの。公益目的事業に関係するとして申告した管理費の一部を、課税対象の収益事業に関係すると認定された。」と、どの新聞にも書いてありましたが、公益目的事業の管理費の一部が、収益事業の管理費(費用)に認定されたということであれば、収益事業の課税所得はむしろ少なくなるはずなので、どういうことか、首をかしげたくなる記事の内容でした。

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