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お気に入りの返礼品が消えた!? 「ふるさと納税」10月から新ルール

2026/10/23

 ふるさと納税のルールが、令和8年10月から変わった。今回の見直しでは、返礼品が「地場産品」といえるかどうかの基準が厳格化されたほか、自治体が返礼品を調達する価格の適正化や、ふるさと納税の募集にかかった費用の透明化などが図られている。これまで人気だった返礼品の中には、新たな基準によって取扱いが見直されるものも出てきそうだ。

 今回の大きな変更のひとつが、返礼品の「付加価値基準」の算出方法の見直しだ。

 これまでは、付加価値の算出方法は自治体によってさまざまで、同じ製品を複数の自治体がそれぞれ自らの地場産品と主張するケースや、本当に区域内で付加価値の過半が生じているのか疑問が残るケースもあった。

 そこで10月からは、付加価値の割合を「価格」に基づいて算出することが原則となった。さらに、返礼品を製造・加工する事業者が、価値の過半が区域内で生じたことを証明し、返礼品の提供開始日までに自治体がその証明事項を一覧で公表することが求められることとなった。

返礼品の一般価格を証明書に記載・公表

 返礼品の取扱事業者の中には、一般消費者に販売している価格と比べ、自治体への納入価格が相当程度高額となっているケースも確認されている。総務省が示した例では、海外から6万円で輸入したワインを倉庫などで保管し、一般消費者には8万円で販売する一方、返礼品として自治体に12万円で納入するケースが挙げられている。

 そこで、「付加価値基準」に基づく返礼品については、製造等を行う事業者による「価値の過半が区域内で生じた」ことの証明に加え、一般販売価格も証明書に記載し、その内容を公表することとなった。

広報目的の基準を明確化 実績・計画が新たな要件

 そのほか、「広報目的基準」も明確化された。これまでは、区域外で製造された製品等でも、市町村名などが記載されていることで、「広報目的基準」を満たす返礼品として認められるケースがあった。


 10月からは、広報に活用されているかの判断基準として、①直近1年間において、地方団体が、広報の目的で自ら調達・配布・販売を行った実績があり、指定対象期間の返礼品提供数がその実績数量を超えないこと、②指定対象期間に自治体が対象品目を広報目的で自ら調達・配布・販売する計画を定めていること――などが求められる。これにより、返礼品として提供するためだけに自治体名やロゴを付けただけのような商品は、返礼品の対象から外れる可能性がある。

サイト事業者への手数料等 経費は段階的に4割以内へ

 一方、今回の見直しでは、寄附金のうち自治体が実際に活用できる「寄附金活用可能額」の割合を引き上げる仕組みもスタートした。令和8年10月からの指定対象期間は寄附金の52.5%以上とし、令和9年は55%、令和10年は57.5%、令和11年には60%以上へと段階的に引き上げる。裏を返せば、返礼品の調達や配送、ポータルサイト事業者への手数料などに充てられる経費は、最終的に寄附金の4割以内に抑えることになるわけだ。

 これにより、自治体によっては、返礼品の寄附額や内容の見直しを迫られる可能性もある。ふるさと納税の利用者は約1080万人にのぼり、いまや広く定着した制度となっているだけに、今回の見直しが利用者や返礼品にどのような影響を及ぼすのか、今後の動向が注目される。

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