中小企業活性化パッケージを策定 総合的な支援を展開
2022/03/11
財務省は3月4日、コロナ資金繰り支援の継続や増大する債務に苦しむ中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジを促進する総合的な支援策を展開するため、経済産業省・金融庁と連携して「中小企業活性化パッケージ」を策定した。
まず、コロナ資金繰り支援の継続では、年度末の資金需要のとして、一般枠(最大2.8億円、80%保証)に別枠保証(最大2.8億円、100%保証)を上乗せした「セーフティーネット保証4号」の期限を3月1日から6月1日に延長するほか、年度末の資金繰り支援等の徹底について官民金融機関に要請する。
来年度以降の資金需要の対応では、融資期間の延長をした上で実質無利子・無担保融資、危機対応融資を6月末まで継続する。返済負担を軽減するため、運転資金の融資期間も15年から20年に延長する。
中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジの総合的支援では、収益力改善フェーズとして、認定支援期間による伴走支援の強化、中小企業再生支援協議会による収益力改善支援を強化する。
事業再生フェーズでは、中小機構が最大8割出資する再生ファンドを拡充するほか、事業再構築補助金に「回復・再生応援枠」を創設する。
再チャレンジフェーズでは、経営者の個人破産回避のルールを明確化するほか、経営者の再チャレンジに向けて中小機構の人材支援事業を廃業後の経営者まで拡大する。
なお、収益力改善・事業再生・再チャレンジを一元的に支援するため、全国47都道府県にある中小企業再生支援協議会を関連機関と統合して「中小企業活性化協議会」を設置。同協議会がハブとなって金融機関、民間専門家、各種支援機関とも連携し、苦しむ中小企業の収益力改善・事業再生・再チャレンジを地域全体で推進していく。