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令和4年度の滞納残高は8949億円 前年度から92億円増加

2023/09/04

 国税庁はこのほど、令和4年度租税滞納状況の概要を公表した。

 それによると、全税目の滞納残高は8949億円となり、前年度から92億円(1.0%)増加した。滞納残高は平成10年度のピーク時(2兆8149億円)の約3割まで減少している。

 新規発生滞納額は7196億円となり、前年度から331億円(4.4%)減少した。新規発生滞納額は、平成4年度のピーク時(1兆8903億円)の約4割となっている。税目別でみると、消費税の3630億円が最も多く、次いで所得税2153億円(源泉所得税397億円、申告所得税1756億円)、法人税956億円、相続税367億円となった。

 令和4年度の新規発生割合(徴収決定済額(申告などにより課税されたものの額)に占める新規発生滞納額の割合)は、前年度より0.1ポイント減少の1.0%となっている。また、整理済額は7104億円となっており、前年度と比較すると148億円(2.1%)増加した。

 なお、国税庁では滞納の未然防止に関する取組みとして、令和5年5月、国税庁ホームページに「納税に関する総合案内」を開設した。ここでは、納税手続に関する情報を知りたい人、計画的な納税(資金の積立て)を検討している人、国税を納期限までに納付することが困難な人など、閲覧者のニーズに沿って簡単に情報が取得できるよう、納税に関する情報を案内している。


 そのほか、SNSを活用して納期限や振替期日などの事前周知を実施しているほか、地方公共団体、税理士会、関係民間団体、業界団体などの協力を得て、各種広報媒体や説明会などの機会を活用し、期限内納付のための周知を実施している。

 さらに、国税庁では多様な納付手段を提供するなど、納税者が納付しやすい環境を整備するほか、納税者利便の向上と現金管理などにともなう社会全体のコストを縮減する観点から、非対面のキャッシュレス納付(振替納税、ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)、インターネットバンキング等による電子納税、クレジットカード納付、スマホアプリ納付)の利用拡大に取り組んでいる。

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