令和8年度税制改正大綱 「強い経済」の実現に向けて 大胆な設備投資促進税制を創設
2026/01/21
昨年12月26日に閣議決定された令和8年度税制改正大綱。「強い経済」の実現に向けた対応として、大胆な設備投資を促進させる税制措置を創設するほか、租税特別措置等の適正化の観点から、賃上げ促進税制の見直しや研究開発税制の強化などを推し進めていく構えだ。
令和8年度税制改正大綱における法人課税関係では、「強い経済」を実現するための対応として、国内における高付加価値化型の設備投資を促進する観点から、すべての業種を対象とし、大規模かつ高付加価値の投資を推進する大胆な設備投資促進税制を創設する。
具体的には、特定生産性向上設備等(仮称)(令和11年3月31日までの間に生産性向上等設備の導入に係る投資計画において生産性向上設備等の取得価額の合計額が35億円以上(中小企業者等については5億円以上)であることおよび投資計画における年平均の投資利益率が15%以上となることが見込まれること等の基準に適合することについて経済産業大臣の確認を受けたものに限る)を、5年を経過する日までの間に取得等した場合、即時償却と税額控除(取得価額の7%(建物、建物附属設備および構築物については4%))との選択適用ができることとする。
ただし、税額控除における控除税額は当期の法人税額の20%を上限とし、予見し難い国際経済事情の急激な変化に対応するための計画について認定を受けた場合、控除限度超過額は3年間の繰越しができる。
また、中長期的に企業の研究開発投資の増加を促し、国際的に遜色のないイノベーション立地競争環境を確保するため、研究開発税制の拡充・延長等が行われる。研究開発税制に「戦略技術領域型」を創設し、AI・量子・バイオ等に係る試験研究費の額の40%(産業技術力強化法の重点産業技術共同研究開発機関(仮称)との共同・委託研究については50%)の税額控除ができることとする。ただし、控除税額は当期の法人税額の10%を上限とし、控除限度超過額は3年間の繰越しができる。
他の者に委託する試験研究(国外において行われるものに限る)については、その試験研究費の額(治験を除く)の50%相当額(令和8年度は70%、令和9年度は60%)を税額控除の対象とする。
そのほか、賃上げ促進税制の見直しでは、大企業向けの措置を令和8年3月31日をもって廃止する。中堅企業向けの措置については、適用要件・税額控除率の見直しを行った上で、適用期限である令和9年3月31日をもって廃止。なお、教育訓練費に係る上乗せ措置については廃止となる。法人事業税付加価値割における雇用者給与等支給額の対前年度増加額を付加価値額から控除する措置について、法人税の賃上げ促進税制の見直しに合わせ、適用対象から大企業を除外するとともに、適用要件の見直し等を行う。
そのほか、税制上の基準額の点検・見直しとして、中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例について、対象となる減価償却資産の取得価額を40万円未満(現行:30万円未満)に引き上げる。