国税滞納残高 8118億円で20年連続減 ピーク時の28.8%
2019/08/21
国税庁はこのほど、平成30年度租税滞納状況をまとめた。それによると、全税目の滞納残高は前年度より413億円減少の8118億円で、平成11年度以降20年連続の減少となり、平成10年度のピーク時の2兆8149億円の28.8%となった。
新規発生滞納額は、前年度より12億円(0.2%)減少の6143億円。過去最も多かった平成4年度(1兆8903億円)の32.5%となり、引続き低水準をキープしている。
滞納発生割合(新規発生滞納額(6143億円)/徴収決定済額(62兆4838億円))は1.0%で、平成16年度以降、15年連続で2%を下回り、国税庁発足以来、最も低い割合となっている。
税目別にみると、消費税の新規発生滞納額は、前年度比3.1%減少の3521億円となり、全体の新規発生滞納額の約57%を占めている。平成30年度の消費税の滞納残高は同4.1%減の2904億円だった。
滞納については、集中電話催告センター室において新規発生滞納事案を幅広く所掌し、早期かつ集中的に電話催告などを行っている。また、国税局や税務署の徴収担当部署では、個々の納税者の実情を踏まえつつ、大口・悪質事案や処理困難事案に対しては厳正・的確な滞納整理を実施。この結果、平成30年度の整理済額は、前年度より40億円減少の6555億円となった。