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平成29年度税制改正大綱の注目ポイント ~消費課税など~

2017/02/10

消費課税
<仮想通貨に係る課税関係の見直し>
 今までは、仮想通貨に係る取引について消費税を課税していました。しかし、資金決済に関する法律の改正により、仮想通貨が支払の手段として位置付けられることや、諸外国における課税関係などを踏まえ、平成29年7月1日以後に国内において事業者が行う仮想通貨に係る取引から消費税が非課税になります。

国際課税
<外国子会社合算制度等の総合的見直し>
 
BEPSプロジェクトの議論を踏まえ、日本企業の海外展開の実態に応じた合理的で簡素な税制を確保するため、外国子会社合算制度について抜本的な見直しが3点行われます。
 まず、企業の事務負担に配慮するため、トリガー税率が廃止される一方で、今までと同水準の税率による「制度適用免除基準」が導入され申告対象が限定されます。
 次に、中小企業への配慮として、合算対象となる受動的所得の「少額免除基準」が1,000万円以下から2,000万円以下に拡充されます。
 最後に、実態のある事業を除外するため、地域統括会社が得る収入やグループファイナンスによる利子収入などの正常な事業活動が、引き続き合算対象外になります。

<その他>
 
東京の国際金融センターとしての地位向上を目指し、高度外国人材が我が国で働きやすい環境を整備するため、非永住者の課税所得の範囲の見直しが行われます。
 また、「クロスボーダーの債券現先取引(レポ取引)に係る税制の見直し」・「租税条約の相互協議手続の改正に伴う国内法の整備」などが行われます。

納税環境整備
<国税犯則調査手続等の見直し>
 経済活動のICT化・多様化の進展に伴い、犯則事件を取り巻く環境も急速に変化していますが、国税犯則取締法は昭和23年の改正以降、大幅な改正が行われておらず、環境変化に対応した証拠収集が困難な状況になってきています。

 そのため、平成23年改正で刑事訴訟法に措置された手続にならい電磁的記録の証拠収集手続の整備を図るとともに、関税法に定める犯則調査手続にならい調査手続等の整備が行われます。

<災害等による期限延長制度における延長手続の拡充>
 災害への税制上の対応の規定が常設化され、災害等のやむを得ない理由により、国税に関する法律に基づく申告・申請・納付などをその期限までにすることができないと認められるときは、その理由がやんだ日から2月以内に限り、その期限が延長されます。

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