日税グループは、税理士先生の情報収集をお手伝いします。日税ジャーナルオンライン

MENU

税務ニュースTaxation Business News

日商 新型コロナの影響長期化を踏まえた緊急要望まとめる

2020/06/17

 日本商工会議所はさきごろ、新型コロナウイルスの影響長期化を受けて、「新型コロナウイルスの影響長期化を踏まえた中小・小規模事業者の事業継続に向けた緊急要望」を取りまとめ関係各所に提出した。

 要望は、①影響長期化に伴う、倒産・廃業防止に向けたさらなる政策対応、②影響長期化を見据えた、感染拡大防止と経済社会活動の両立支援という2つを柱にまとめられている。

 ①では、地域経済社会の基盤である小規模・中小・中堅企業の事業継続のため、 政府支援策がより迅速に広く行き渡る一層の体制整備・強化と、さらなる支援策の拡充と追加対策を講じるよう求めた。倒産・廃業を防ぐためのさらなる支援としては、雇用調整助成金の円滑な申請・支給・上限額の引上げ、持続化給付金の拡充(売上減少要件の緩和、規模に応じた給付額上限引上げ、複数回支給)などを要望。

 また、危機に直面している地域企業への支援として、地方創生臨時交付金の大幅な拡充、国による認定の簡素化・迅速化などを求めたほか、事業継続に資する環境整備として、引上げの凍結も視野に入れた最低賃金の適正な水準の決定、取引環境の適正化と大企業と中小企業の共存共栄を要望している。

 
②では、デジタルを活用した新しいビジネスモデル・経済社会への変革支援として、中小 ・小規模事業者へのテレワークの普及をより一層後押 するため、働き方改革推進支援助成金(テレワークコース等)については、制度内容を分かりやすく丁寧に周知していくことに加え、パソコンやタブレットなど導入費の支給対象化や補助率の引上げなどを講じられたいとした。

 
そのほか、新しい経済社会への変革を加速化させる環境整備として、行政における対面手続き・書面手続きなどの抜本的な運用改善を要望。国や地方自治体、支援機関などにおける データ連携の整備が進んでおらず、紙ベースでの事務処理に人手や時間がかかることが、支援の「目詰まりを起こす一因となっているとして、地方自治体を含めたデジタル・ガバメント実行計画の見直しと前倒しの実施を図ること、あわせて、雇用関係や営業許可などをはじめ、国・地方自治体と民間の間における各種行政手続きを徹底的に見直すことを要望した。

PAGE TOP