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資産運用の多様化・国際化で「富裕層」を積極的に調査

2021/12/06

 国税庁がこのほど公表した「令和2事務年度 所得税及び消費税調査等の状況」では、国税当局の主な取り組みが示されている。

 それによると、海外投資などを積極的に行っている個人など「富裕層」に対し、資産運用の多様化・国際化が進んでいることを念頭に積極的に調査を実施しており、令和2事務年度は2158件(対前年比48.4%)に実地調査(特別・一般)を行っている。

 1件当たりの申告漏れ所得金額は2259万円(同127.8%)で過去最高。申告漏れ所得金額の総額は487億円((同61.7%)、追徴税額は117億円(同45.2%)となった。1件当たりの追徴税額は543万円(同93.5%)で、所得税の実地調査(特別・一般)全体の275万円に比べて2.0倍となっている。特に、海外投資などを行っている「富裕層」の場合、1件当たりの追徴税額は879万円で、所得税の実地調査全体と比べて3.2倍と高額になっている。

 また、国税庁では、海外取引等を行っている個人や海外資産を保有している個人などに対し、国外送金等調書、国外財産調書、租税条約等に基づく情報交換制度のほか、CRS情報(共通報告基準に基づく非居住者金融口座情報)などを効果的に活用し、積極的に調査を実施。令和2事務年度における実地調査は2172件(同55.1%)、申告漏れ所得金額の総額は486億円(同51.3%)、追徴税額は114億円(同46.2%)だった。

 1件当たりの申告漏れ所得金額は2239万円となり、これは全体の1件当たりの申告漏れ所得金額1480万円の1.5倍となっている。追徴税額は114億円(同46.2%)。1件当たりの追徴税額は527万円で、全体の1件当たりの追徴税額275万円と比べて1.9倍となっている。

 そのほか、インターネット上のプラットフォームを介して行うシェアリングエコノミーなどの新しい分野の経済活動をはじめ、インターネット取引を行っている個人に対し、資料情報の収集・分析を行った結果、実地調査を1071件(同57.1%)実施し、申告漏れ所得金額は201億円(同84.8%)だった。1件当たりの追徴税額は494万円(同141.5%)で、所得税の全体の追徴税額275万円と比べて1.8倍となっている。なお、追徴税額の総額は53億円だった。

 なお、無申告者に対しては的確かつ厳正に対応しており、令和2事務年度の所得税無申告者に対する調査件数は2993件(同40.8%)、申告漏れ所得金額は768億円(同48.5%)、1件当たりの追徴税額は292万円(123.2%)だった。

 一方、消費税無申告者に対しては3294件(同39.5%)の実地調査を行い、追徴税額は75億円(46.9%)。1件当たりの追徴税額は227万円(同118.2%)で、消費税の実地調査全体の137万円と比べると1.7倍となっている。

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