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ふるさと納税に関する現況調査  東京都は約646億円の減収

2018/08/01

 総務省は7月27日、「ふるさと納税に関する現況調査結果」(平成30年度課税における住民税控除額の実績等)を公表した。

 それによると、平成30年度のふるさと納税額は、前年度の約2566億1000万円から約1.36倍の約3481億9000万円。控除適用者数は、前年度の約227万1000人から約1.30倍の約295万1000人。住民税控除額は、前年度の約1783億2000万円から約1.37倍の約2447億7000万円となった。

 ふるさと納税に係る控除の適用状況を都道府県別に見ると、適用者数、ふるさと納税額、住民税控除額のいずれも東京都が圧倒的に多く、控除適用者数は63万8405人、ふるさと納税額は約931億円1000万円、住民税控除額は約645億7600万円だった。言い換えれば、東京都の税収が約645億7600万円減少したということになる。

 次に多いのが神奈川県で、適用者数は31万6128人、ふるさと納税額は約354億1900万円、控除額は約257億2100万円。このほか、大阪府、愛知県、千葉県、兵庫県、埼玉県などがいずれも多く、都市部から地方に税収が流出していることが分かる。

 ふるさと納税の利用者は平成28年度から飛躍的に伸びているが、その起爆剤のひとつとして、同年度からスタートした「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が挙げられる。これは、確定申告を行わなくても、ふるさと納税の寄付金控除を受けられる仕組みで、ふるさと納税先の自治体が、1年間で5自治体まで活用できる。平成30年度に特例制度を適用した人は約110万2000人(前年度:約77万2000人)、ふるさと納税額は約683億円5000万円(同:約471億6000万円)、住民控除税額は約649億4000万円(同:約448億1000万円)に及んでいる。

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