ふるさと納税の受入額 4875億円で7年ぶりの減少
2020/08/20
総務省はこのほど、ふるさと納税に関する現況調査結果を公表した。
それによると、令和元年度(平成31年4月1日~令和2年3月末)における全国の自治体のふるさと納税受入額は4875億4000万円となり、前年度から251億7000万円の減少となった。ふるさと納税の受入額が減少したのは7年ぶり。
ふるさと納税は、各自治体による過度な返礼品競争を受けて、返礼割合を3割以下とし、返戻品は原則地場産品とするように見直された。今回、受入額が減少したのは、この見直しが少なからず影響している可能性がある。
ふるさと納税の受入件数は2333万6000件。前年度から11万2000件の増加となり、制度創設から11年連続で増加した。
受入額の多い自治体を見ると、1位は大阪府泉佐野市の184億9700万円、2位は宮崎県都城市の106億4500万円、3位は北海道紋別市の77億3800万円、4位は北海道白糠町の67億3300万円、5位は北海道根室市の65億8900万円。
一方、ふるさと納税による寄附金が多く流出している自治体を見ると、元年分の寄附が反映される令和2年度課税における市町村民税控除額が最も多かったのは、神奈川県横浜市の144億6600万円で、控除適用者は20万843人だった。2位は愛知県名古屋市の85億9200万円、3位は大阪府大阪市の71億4600万円、4位は神奈川県川崎市の63億7100万円、5位は東京都世田谷区の49億3100万円。
ふるさと納税に係る住民税控除の適用状況を都道府県別に見ると、最も多いのは東京都の859億2600万円(控除適用者数:84万3610人)。次いで、神奈川県の364億7100万円(同42万8662人)、大阪府の286億9000万円(同36万7837人)となっている。