中小企業等経営強化法 経営力向上計画の参考事例を公表
2016/10/11
中小企業庁は10月11日、「中小企業等経営強化法」に基づき申請・認定を受けた「経営力向上計画」の中から、経営力向上の取組みとして参考になる事例集を作成し、同庁のホームページ上に公表した。
今回は、3つの事例を取り上げている。まず、金属板の板金加工、機械装置組立事業を行う福岡県の製造業の会社では、①医療・食品分野向けのクリーン製造設備の導入、②最新のセンサー技術による表面研磨処理作業のロボット化といった設備投資などによる経営力向上計画を申請し、経済産業省から認定を受けている。
また、民間新築ビルの鉄骨工事、公共施設の耐震補強工事を行う東京都の建設業の会社では、①スキャナーによる現場実測を通じた三次元データ化、②三次元設計データの活用と全自動溶接ロボットの導入等といった経営力向上計画をまとめている(国土交通省認定)。
さらに、広島県の総合スーパーマーケットを経営する会社では、①セミセルフレジとカートインスキャナー、産直管理システムを導入して従業員の会計・事務作業の省力化を図る、②収納代行サービスを行い、来店の動機付けを行う事で販売機会の増加を図る、といった経営力向上計画を申請し、経済産業省から認定を受けている。
今回の事例集は第1弾で、中小企業庁では近日中に追加公表を予定している。事例集はこちら。
なお、同庁によると、「中小企業等経営強化法」に基づく「経営力向上計画」の認定件数は、平成28年7月29日時点で47件、8月24日現在で482件だったが、9月28日現在の認定件数は1621件と大幅に増加している(提出先の主な内訳:経済産業省:1,233件、農林⽔産省:144件、厚⽣労働省:109件、国⼟交通省:91件、国税庁:16件など)。