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2020年度大綱 ベンチャー企業への投資に税制措置

2019/12/18

 自民、公明両党は12月12日、2020年度の与党税制改正大綱を決定した。

 法人税関係では、企業のオープンイノベーションを促進するための税制措置を講じる。具体的には、2020年4月1日から22年3月末までの間に、設立10年未満の非上場のベンチャー企業に対し、大企業は1億円以上、中小企業は1千万円以上を出資して一定の株式を取得し、これをその取得した日を含む事業年度末まで有している場合、その株式の取得価額の25%以下の金額を特別勘定の金額として経理したときは、その事業年度の所得の金額を上限に、その経理した金額の合計額を損金算入できることとする。

 また、連結納税制度を抜本的に見直し、グループ通算制度へ移行する。具体的には、企業グループ全体を一つの納税単位とする現行制度に代えて、企業グループ内の各法人を納税単位として、各法人が個別に法人税額の計算および申告を行いつつ、損益通算などの調整を行う簡素な仕組みとすることで事務負担の軽減を図る。開始・加入時の時価評価課税・欠損金の持ち込みなどについて組織再編税制と整合性が取れた制度とすることで、時価評価課税や繰越欠損金切り捨ての対象を縮小する。

 そのほか、交際費等の損金不算入制度について、その適用期限を2年延長するとともに、接待飲食費に係る損金算入の特例の対象法人からその資本金の額等が100億円を超える法人を除外した上で、その適用期限を2年延長する。


 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例についても、①対象法人から連結法人を除外する、②対象法人のうち常時使用する従業員の数を500人以下(現行:1千人以下)に引き下げるという見直しを行った上で、その適用期限を2年延長する。

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