29年分相続税の申告状況 被相続人数 134万人超える
2018/12/18
国税庁がこのほど発表した平成29年分の相続税の申告状況によると、平成29 年1月1日~同年12 月31 の1年間における被相続人数(亡くなった人)は134 万397人で、過去最高だった前年分の130万7748人より3万2649人増加した。
相続税の課税対象となった被相続人数は11 万1728人。前年分10万5880人より5848人増加している。平成27年1月1日以後の相続等については、平成25年度税制改正により基礎控除額が「5000万円+(法定相続人の数)×1000万円」から「3000万円+(法定相続人の数)×600万円」に引き下げられたが、基礎控除が引き下げられる前の平成26年分の課税対象者5万6239人と比べると、3年間で約2倍に増えていることが分かる。
平成29年分の課税割合は8.3%(前年分8.1%)。なお、平成26年分の課税割合は4.4%だった。課税価格の合計は15 兆5884 億円で、前年分(14 兆7813 億円)よりも8071億円の増加となった。1人当たりでは1億3952 万円(同1億3960 万円)となっている。
税額の合計は2兆 185 億円(同1兆 8681 億円)で、被相続人1人当たりでは 1807 万円(同1764 万円)となった。
相続財産の金額の構成比を見てみると、「土地」が最も多く36.5%(同38.0%)で、次いで「現金・預貯金等が」31.7%(同31.2%)、有価証券が15.2%(同14.4%)の順となっている。
東京・大阪・名古屋の各国税局の平成29年分の申告状況を見ると、東京局管内における相続税の課税対象者となった被相続人数は3万4962人(同3万2909人)、課税割合は13.2%(同12.8%)、税額は8705億円(同8140億円)だった。
大阪局管内の課税対象者となった被相続人数は1万8322人(同1万7287人)、課税割合は8.7%(同8.4%)、税額は3516億円(同3041億円)。名古屋局管内の課税対象者は1万6694人(同1万6155人)、課税割合は11.0%(同11.0%)、税額は2434億円(同2452億円)となっている。