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マラソン塾

Vol.42 夏を乗り切る

2018/07/02

 今日のテーマは『夏を乗り切る』。受験業界では「夏を制するものは受験を制す」と言われていますが、長距離の世界では、昔から「夏を制するものは冬を制す」と言われてきました。ぜひご覧いただき、参考にしていただければと思います。

<基本は距離やペースを抑えて>
 夏は暑くてモチベーションが上がりにくい時期ですし、走っても秋~冬のようなタイムで走ることは難しい時期です。仮に6~10kmのペース走や20~25kmの距離走では、秋~冬より1kmあたり5秒~10秒抑えて走っても同じ負荷が掛かる印象です。

 特に距離走については、私の場合、しっかりした形で20km以上の距離を踏むことはほとんどありません。日陰の多いクロスカントリー(不整地)を利用し、1km4分~5分のペースでじっくり脚作りを行っていきます。

<2つのアプローチ>
 暑い夏、ランナーは例えば以下の2つのアプローチで走る方が多いようです。どちらが正解というわけでもありませんので、ぜひご自身の興味・関心のもとにやってみてほしいと思います。

①スピード強化
 この時期はハーフマラソン以上の大会はほとんどなくなる一方、5kmといった比較的短いレースはむしろ多くなります。私自身もそうですが、競技場で開催される記録会(タイムトライアル)を活用し、マラソンに向けてのスピード強化を図ります。

②スタミナ強化(トレラン)
 スタミナ強化といっても、ロードでのフルマラソンというよりは、山で開催されるトレイルランニングが主流です。純粋に"走る"レースばかりでなく、傾斜のきついところは歩くなどしながら、じっくり体を動かしていきます。

<思い切って合宿も?>
 夏は暑い、走れない、けど記録を伸ばすために練習したい!そういった方は、週末だけでも避暑地に合宿にいき、トレーニングをすることもいいでしょう。例えば長野県の菅平高原は標高1300m程度の準高地ということもあり、気温が5℃前後低く、また酸素も薄いので心拍数を上げてトレーニングを行うことが可能です。

 ランニングに特化した合宿でなくとも、避暑・観光も兼ねていけば、楽しく有意義な週末となるはずです。

 夏は記録的に成長実感を覚えることが難しく、モチベーションが保ちにくい時期ですが、確実に練習することで秋~冬シーズンの結果につながります。

 タイムを速く、距離を長く、とハードルを上げる必要はありません。比較するのであれば前年の夏と比べるようにしながら、焦らずじっくりランニングに向き合ってもらえればと思います。

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