所得別消費税負担率の「逆進性」さらに拡大 日本生協連調査
2018/03/28
日本生活協同組合連合会は、消費税が導入された1989年から毎年、組合員が家庭で負担している税額の調査「消費税しらべ」を行っているが、このほど、2017年(調査期間:2017年1~12月)の実態を取りまとめた(調査協力:31生協341世帯)。
2017年は、1世帯あたりの年間消費税負担額は平均240,145円で、2016年より4111円減少した。ただ、収入に占める割合は3.79%(前年3.71%)とほぼ横ばいで、消費支出に占める割合は5.81%と変わっていない。
収入に占める消費税負担額の割合を所得階層別にみると、年収400万円未満世帯が5.72%で、前年よりも0.51ポイント増加した。調査世帯全体では、年間消費税負担額が4111円減少しているにも関わらず、この階層では1万3153円も増加している。その他の階層では600~700万円台世帯が0.38ポイント減少し、それ以外は、ほぼ横ばいだった。
収入に占める消費税負担額の割合は、年収400万円未満世帯で5.72%。これは、1000万円以上世帯(2.80%)の2.04倍で、2016年の1.95倍よりも差が開いており、低所得世帯ほど消費税負担率が高いという「逆進性」は改善されず、さらに拡大する結果となった。
日本生活協同組合連合会の2017年「消費税しらべ」報告はこちら。