全国初 練馬区が住民税等の滞納整理でAI活用の実証実験を開始
2023/04/27
東京都練馬区はこのほど、富士通Japan㈱と共同で、住民税と国民健康保険料の滞納整理にAIシステムを活用する実証実験を開始すると発表した。滞納者の財産調査業務へのAI活用は全国初という。
住民税等の滞納整理では、様々な財産調査を行っているが、調査先を的確に絞るにはベテラン職員が持つノウハウの活用が欠かせない。だが、職員は3~4年で人事異動することが多く、ベテラン人材の不足が課題となっていた。そこで、ベテラン職員のノウハウ等をAIに学習させ、最適な調査候補をAIが瞬時に提示するシステムを開発することで、調査先の選定時間の大幅な短縮など、経験が浅い職員でもベテラン職員と同等の成果が得られるようにする。
これに加え、富士通㈱が研究開発する職員の習熟度に応じて滞納案件を振り分けるAIを用いた案件マッチング支援システムも活用。職員の習熟度に適した案件を担当することが、収納業務全体の効率化と底上げにつながるかを検証する。
練馬区では実証実験の結果を踏まえ、住民税等の収納率と徴収額を向上させ、4億円以上の徴収効果を目指している。