来年1月から大阪のホテルや旅館で「宿泊税」スタート
2016/12/28
来年1月から、大阪府内のホテルや旅館の宿泊客に課税する「宿泊税」が導入される。
宿泊税を導入する目的だが、近年、大阪への観光客が急増しており、今後も東京オリンピック・パラリンピックをはじめとした様々な国際的イベントの開催を控え、大阪への観光客がさらに増加することが予想される。そこで、観光客に対する行政需要への対応や、今後目指すべき大阪の観光の姿を見据えた観光施策を行っていくための財源確保策として「宿泊税」の導入が決定した。
課税額は3段階に分かれ、1人1泊当たりの宿泊料金が、①1万円以上1万5千円未満は100円、②1万5千円以上2万円未満は200円、③2万円以上は300円。1万円未満は非課税で、宿泊料金は食事料金などを含まない素泊まり料金となる。
平成14年から宿泊税を導入している東京都では、①1万円以上1万5千円未満は100円、②1万5千円以上は200円という税率を採用しているが、近年、客室価格が大幅に上昇していることを踏まえ、大阪府では担税力の観点から③2万円以上は300円という税率を設定した。
納入方法は、特別徴収となる。これは、ホテルまたは旅館の宿泊施設の経営者(特別徴収義務者)が、納税義務者である当該ホテル等における宿泊者から税金を徴収し、納入する方法のこと。税収規模は年間約10億円を見込んでいる。
今後、大阪府では世界有数の国際都市として発展していくことを目指し、都市の魅力を高めるとともに、観光の振興を図る施策に「宿泊税」を充当していく方針だ。