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2023年度路線価 47都道府県の対前年変動率をチェック!

2023/08/07

 国税庁が7月3日に発表した路線価(2023年1月1日時点)は、対前年変動率の全国平均が1.5%上昇となり、2年連続で上昇した。

 今回、最高路線価が上昇した都道府県庁所在都市は29都市(前年比14増)で、横ばいは13都市(同3減)、下落は4都市(同12減)。ウィズコロナの下で都市部を中心とした上昇の継続および地方部での上昇範囲の拡大など、コロナ前への回復が進んでいることが見て取れる結果となった。

 都道府県別の動向を見ると、対前年変動率の全国平均値は1.5%上昇(同1.0ポイント増)で、2年連続の上昇となった。都道府県別の平均変動率については、「上昇」が25都道府県(同5増)、「下落」が20県(同7減)、「横ばい」が2県(同2増)だった。上昇率が全国で最も高かったのは、北海道の6.8%上昇(同2.8ポイント増)で、上昇率が5%以上となったのはコロナの影響前である2020年路線価(沖縄県10.5%上昇、東京都5.0%上昇)以来だ。

 都道府県庁所在都市の中で最も上昇率が高かったのは、岡山市北区本町市役所筋で前年から9.3%上昇(1㎡当たり164万円)した。杜の街等再開発の具体化による中心商業地の充実や商業集積による繁華性向上への期待などが上昇要因と見られる。2位は新幹線延伸への期待や再開発が進む札幌市中央区北5条西3丁目札幌停車場線通りの8.4%上昇(同668万円)。3位は、オフィス期待や再開発が進むさいたま市大宮区桜木町2丁目大宮駅西口駅前ロータリーの8.0%上昇(同475万円)となっており、5都市が上昇率5%以上となった。

 一方、下落率が最も大きかったのは、鳥取市栄町若桜街道通りの前年比3.0%下落(同9.7万円)。前年から下落率が縮小したものの、今期も下落が続いている。コロナの影響で昨年最下位だった神戸市中央区三宮町1丁目三宮センター街は前年から2.0%上昇(同500万円)となり、対前年変動率の順位は19位になった。

 国税庁では2023年の地価公示の価額と均衡を図っている点を指摘し、「ウィズコロナの下で景気が緩やかに持ち直している中、都市部を中心に上昇が継続すると共に、地方においても上昇範囲が広がるなど、コロナ前への回復傾向が顕著と評価した地価公示(2023年3月22日、国土交通省公表)と同様の理由ではないか」と説明した。

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