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トラブルは現場で起きている!

賽銭にもキャッシュレス決済の動き

2020/01/06

 初詣に行って、柏手を打ち、お賽銭を投げ入れる。祈願しているのは家内安全、それとも商売繁盛、受験生のいるうちは合格祈願でしょうか。おみくじを引いて一喜一憂し、お守りやお札を買って帰る。昔から変わらないお正月の風景だと思っていたら、そうでもなくなってきたようです。

 賽銭にスマートフォンによるキャッシュレス決済を用いる神社や寺が増えつつある、という記事が新年早々の新聞に出ていました。小銭がいらなくて便利の声がある一方で、ありがたみがない、信心が伝わらない、などの意見があるのはもっともです。

 しかし、賽銭はともかく、お守りやお札、おみくじの代金の支払にこのキャッシュレス決済が使われるケースは、これからますます増えてくるのではないでしょうか。おそらく、ほとんどの参拝客は普通にお買い物感覚でお守りやお札、おみくじを買っているでしょう。ですが、税法では、お守りやお札、おみくじは、普通の買い物ではないと考えられています。これらの支払は、お賽銭と同じ、信仰の代償として支払われているものであって、物やサービスの対価ではない。賽銭と違うのは、値段が決まっている点ですが、それは値段ではなく、神様、仏様にあげるお金の目安だとされています。確かに、目安がなかったら、長い行列が捌けずに困ってしまうに違いありません。また、お守りやお札、おみくじは、信仰する以外に使い道がないのも事実です。

 税法では、お守りやお札、おみくじを販売しても、それはお賽銭と同じなので、収益事業の物品販売業に当たらないとして、宗教法人は課税を受けません。ただし、絵葉書、写真帳、暦、ろうそく、供花等、宗教法人以外の者が販売できるようなものを同様の価格で販売している場合には、物品販売業として課税を受けることになっています。

 そういえば、2010年に「日光東照宮など3宗教法人が5億円の申告漏れ」と大きく報道された事件がありましたが、その中で輪王寺が境内で販売していた数珠や線香の販売を申告していなかったことが指摘されていたのが思い出されます。

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