認知症は、家族の身近な問題です。
2022/05/17
もうすぐ認知症700万人時代が到来します。認知症はいつ誰がなってもおかしくない病気。だからこそ、安心して老後を暮らせるように元気なうちにご家族で話し合ってみませんか。認知症にともなう介護のこと、お金のこと。
◎介護にかかる費用は平均で約500万円
介護が必要となる一番の原因は『認知症』です。生命保険文化センター「平成30年度生命保険に関する全国実態調査」 によると、介護のために一時的にかかった費用は平均69万円。毎月の介護費用は平均7万8000円。介護の平均期間は54.5カ月です。介護にかかる費用のうちご自身やご家族で負担が必要な費用の平均は約494万円と、500万円近くかかります。
ただ、介護期間が長引けば、介護するご家族としては、お金が足りるのか不安になります。ご家族の安心のためにも、預貯金のほかに介護保険なども上手に活用してお金の備えをしておきたいところです。
◎親の介護のために親のお金が使えない!?
子どもに迷惑をかけたくない…。そんな想いから親が自分の介護費用を自分で用意するケースは少なくありません。介護施設に入居する場合には、親名義の自宅を売却して、そのお金を施設の利用料などに充てる方もいます。しかし、親が認知症になって判断能力が低下すると、親の口座からお金を引き出したり、親が所有する不動産を売却することができなくなります。親の介護のために、親のお金が使えなくなるのです。
そこで注目を集めているのが 『家族信託』 です。家族信託を利用すれば、親に代わって信頼できる家族に財産管理を任せることができます。