障害者雇用数の誤り 国税庁は再点検で1022.5人も減少
2018/09/03
国の行政機関による障害者雇用数の水増し問題がクローズアップされる中、厚生労働省は8月28日、各省庁を再点検し、平成29年6月1日時点における障害者の任免状況を公表した。
障害者の雇用の促進等に関する法律では、国や地方公共団体、民間企業に対して、従業員の法定雇用率以上の障害者の雇用を義務付けている。国、地方公共団体の法定雇用率は、平成29年6月1日時点で2.3%(平成30年4月から2.5%)となっている。
再点検の結果を見ると、平成29年6月1日時点における国の行政機関の障害者雇用数は3407.5人。再点検前の6867.5人から3460人減少しており、実雇用率も2.49%から1.19%に減少。全体で2人だった不足数は3396人に跳ね上がる結果となった。
行政機関のうち、再点検後に雇用数が最も大きく変わったのは国税庁だ。再点検前は1411.5人だったが、再点検後は389人で1022.5人の減少。実雇用率も2.47%から0.67%まで下がっている。
そのほか誤りが目立ったのは、国土交通省(雇用数890人→286.5人、実雇用率2.38%→0.7%)、法務省(雇用数802人→262.5人、実雇用率2.44%→0.8%)、財務省(雇用数264.5人→94.5人、実雇用率2.36%→0.78%)など。
なぜ、このような誤りが起きたのか、原因究明と再発防止が求められるところだ。