税務の勘所Vital Point of Tax
税務の勘所一覧
2019/03/01
判例から学ぶ税理士損害賠償請求 ~その4~
契約書の存在しない顧問契約における受任範囲と善管注意義務の内容(粉飾事案) 東京地裁 平成25年1月22日判決(税理士勝訴) (1)事案の概要 税理士Yに対し税務代理業務等を委任していたXが、Yに対し、Xにお…
2019/02/20
判例から学ぶ税理士損害賠償請求 ~その3~
税理士が調査を怠り、消費税課税事業者選択届出書を提出すべき時期に提出しなかったことが不法行為に該当するとされた事案 東京地裁 平成24年12月27日判決(税理士敗訴) (1)事案の概要 本件は、依頼者Xが税理…
2019/02/15
相続税の底地評価で裁決 買取業者への売買価額からの逆算認めず
貸宅地の相続税評価をめぐり、国税庁の評価は高すぎるとして、納税者が争った事例がまた明らかになった(平成30年1月4日裁決)。 この事案は、国税庁の財産評価基本通達に基づき、納税者が更地価額の3割で評価した金額(…
2018/11/26
東京高裁 税務当局の「低額譲渡」認めず 関連会社への自社株譲渡
東京高裁は、都内の製造業者が相続税対策のために行った関連会社への自社株譲渡が『低額譲渡』ではなかったとして、税務当局の更正処分を取り消す判決を下した(平成30年7月19日)。 これは、昨年、東京地裁で確定した自…
2018/11/13
判例から学ぶ税理士損害賠償責任 ~その2~
(1)事案の概要 個人で医院を経営していたAは、Aの顧問税理士であったYに、医院の法人化について相談し、医療法人であるXの設立に際し、AがYに対し、Xの設立手続の一部についての事務を委任する契約を締結しましたが、Yが…
2018/11/06
『相続税の更正の請求の特則』 自社株評価の争いで異例の判決
「相続税の更正の請求の特則」をめぐる税金裁判で、東京地裁が異例の判決を下した(平成30年1月24日)。争いとなったのは、主に遺産分割にともなう更正の請求に関するもので、相続財産である製造業グループの中会社の非上場株式の…
2018/11/01
判例から学ぶ税理士損害賠償責任 ~その1~
(1)事案の概要 本件は、X1、X2が、Xらが役員を務めるなどしている複数の会社の顧問税理士であったYに対し、Xら個人所有の不動産の売却、買い替え等についての税務に関する相談をしたところ、居住用不動産買換特例の適用等…
2018/10/25
最高裁 相続分の無償譲渡は『贈与』 上告人の遺留分請求を認める
亡父の遺産を相続する際、母親が自身の相続分を子Aに無償譲渡したことで、母親の死亡時に、譲渡されなかった他の子が、母親の財産を受け取ることができなかったとして遺留分を請求した争いで、最高裁第2小法廷はこのほど、「共同相続…
2018/10/24
退職者を被保険者とする支払保険料 審判所が法人の損金算入を認める
法人が保険金受取人および保険料負担者で、法人の従業員(退職者を含む)を被保険者とするがん保険契約について、法人が支払った退職者の保険料が損金に算入できるかどうかをめぐる争いに対し、国税不服審判所が「退職者の支払保険料も損…
2018/10/19
第45回日税連公開研究討論会を開催 近畿会、北陸会が発表
日本税理士会連合会主催、近畿税理士会、北陸税理士会共催による「第45回日税連公開研究討論会」が10月12日、石川県金沢市の「ホテル日航金沢」で開催された。この公開研究討論会は、会員による研究成果の発表討論の過程を通じて…