税務の勘所Vital Point of Tax
税務の勘所一覧
2022/02/15
親から子が使用貸借で土地を借り駐車場業すると収益は誰のもの?
子2人が親から使用貸借で土地を借りて駐車場を営んでいたが、その収益は土地を保有する親のものか、それとも子のものかで争われた事件が大阪地裁であった(令和3年4月22日)。裁判所は、使用貸借でも使用収益権のある子に所得が帰…
2022/01/31
「業務関連性が認められない」 医師の高額接待に待った!
税務調査のターゲットとして昔からよく知られているのが『接待交際費』だ。所得税であれば接待交際費のうち、主たる部分が事業所得を生ずべき業務の遂行上必要で、必要な部分を明らかに区分できる金額について必要経費と認められる。単…
2021/12/16
判例等からひもとく交際費の基礎的知識
はじめに 法人税上の交際費等は「交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するもの」(措置法61の…
2021/11/24
賃貸併用住宅の屋外給水設備 償却資産の按分めぐりバトル
固定資産税の課税対象となる償却資産に該当するかどうか、戸惑うケースは少なくない。納税者としては、できるだけ負担は軽いほうがよいが、なかなか上手くいかないこともあるようだ。たとえば、減価償却費を必要経費とする賃貸併用住宅…
2021/10/29
税理士が財産の確認を再三依頼 事実を告げない納税者に重加算税
相続税申告を依頼した税理士から申告書作成時に何度も預金の確認を求められていたにもかかわらず、2千万円余りの預金を故意に知らせなかったとして、重加算税が課税された国税不服審判所の裁決が明かになった(令和3年2月16日裁決…
2021/10/26
東京都は上告断念 駐車場業をめぐり納税者勝訴
コインパーキング業者に土地を貸した地主が「駐車場業」を営んでいる者に該当するかどうかで争われた裁判で、東京高裁は8月26日、一審(本紙第40号参照)に続き、「駐車場業に当たらない」と判断。東京都が上告を見送ったことで、…
2021/09/15
高裁 仕入税額控除めぐり過少申告加算税を取消し
入居者付き賃貸マンション転売に係る消費税の仕入税額控除をめぐり争われた裁判で、東京高裁は令和3年4月21日、異例判決を下した。仕入税額控除そのものについては、国側の主張を認めて納税者敗訴となったが、今回のケースにおいて…
2021/09/03
前の裁判で認められた株の評価額 遺産分割後の更正の請求で使えず
以前の裁判で裁判所が国税当局より低く認定した株式評価額について、同じ相続案件において遺産分割による財産の増減を修正する「相続税の更正の請求の特則」でも利用できるかどうかで争われた裁判で、最高裁は6月24日、「利用はでき…
2021/06/22
東京地裁 コインパーキングへの土地貸付は駐車場業に該当せず
東京地裁が個人事業税をめぐり異例の判決を下した(令和3年3月10日)。争点となったのは、コインパーキングを運営する不動産業者に土地を貸していることが、個人事業税の課税対象である「駐車場業」を営んでいることに該当するかど…
2021/05/21
役員退職給与における不相当に高額な部分の金額
税務上、役員退職給与に関する問題は様々な論点がありますが、実務における大きな関心は、どの程度の金額の役員退職給与であれば税務調査で否認されないかという点でしょう。課税実務や裁判例においては、支給された役員退職給与が「不…